第六大陸

第六大陸〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

第六大陸〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

 前にSFのなんたら賞を取っていたな、と思い出して読んでみました。星雲賞だっけ?青雲だったらお線香。しかも続き物だとは知らずに読みました。良く表紙見ろよって?ふふふ。
 かいつまんで言うと、政府ではなく一般企業が初めて、月の上に一大レジャー施設を建設する話。1巻では構想、現地視察、計画設計、そしてようやっと着手するところまで。
 面白かったです。まだ派手なシーンが全然無いので、地味にしみじみとした感じの面白さ。プロジェクトX系の、「男達は夢のために、愛する者のために、立ち上がった…。」ていう面白さ。理系の話は全然分からないので、正直新型エンジンの開発の話されても「へ〜。…で、アトムとどっちが強いの?」程度の理解力しか無かったのですが、それでもわくわくする感じ、水面下で巨大な怪物が蠢いている、そういう感じの面白さがありました。良かったよ。
 主人公(男)とヒロインの年の差カップルは、私にとってはかなり現実味が薄くて良い浮遊感でした。奇妙に異世界を感じさせる感じで。逆に、もうひと組できあがるカップルの方は、あまりにもべたべたな展開でちょっとうるさい感じがしましたが(^^;
 ものすっごい読みたくなるわけではないけれど、地味に2巻も読みたいです。